ウォッシュドとナチュラル。

2011年07月02日/ 日記

ウォッシュドナチュラルと聞いただけでピンと来た方。
すばらしいです。

ウォッシュド(水洗式)ナチュラル(非水洗式)というのは収穫したコーヒーチェリーの精選方法のこと。
今回エチオピア(モカ)のナチュラル(非水洗式)が入荷したので、これまであったウォッシュド(水洗式)との比較をしてみたいと思います。

エチオピアの輸出規格は上からG-1から始まりG-2、G-3、G-4、G-5と下がっていきます。しかもG-1という規格は滅多にお目にかかれません。
ウォッシュドとナチュラルではこの規格の段階でまず分けられ、G-1、G-2までがウォッシュド。それ以下のG-3~G-5までがナチュラル(非水洗式)で精選されます。


まず初めにウォッシュドとナチュラルの精選方法の違いたら簡単に説明していきます。

・ウォッシュド(水洗式)
収穫→果肉除去→発酵→乾燥→脱穀
ウォッシュドの場合、ナチュラルには無い「果肉除去」と「発酵」という工程があります。果肉を除去したあとに豆の表面にはヌルヌルした粘液が付着しています。それを「ミューシレージ」といい、発酵の工程はこの「ミューシレージ」を分解除去するために行われます。そして分解除去した後に乾燥させて、「パーチメント」といわれる薄皮を脱穀したらコーヒー生豆の完成です。
ウォッシュドの場合、発酵という工程で香りに変化をつけたりします。
「コピルアック」というインドネシアのジャコウネコにコーヒーチェリーを食べさせて作るコーヒーもジャコウネコのお腹の中でコーヒー豆を発酵させることが大きな目的とされています。

ウォッシュドとナチュラル。





・ナチュラル(非水洗式)
収穫→乾燥→脱穀
ナチュラルの場合、ウォッシュドとは違い収穫後、果肉の付いたまま乾燥させます。
精選作業の簡素化という意味合いもあるのがナチュラル精選の大きな特徴でもあるのですが、コーヒーチェリー本来の甘味などがでてウォッシュドとはまた違った風味に仕上がります。

ウォッシュドとナチュラル。



焙煎豆を見て気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、ウォッシュドの場合焙煎後、センターラインがくっきり出てくるのですが、ナチュラルでは出てきません。そしてナチュラルには「死豆」という品質の悪い豆も多く混入しています。なので全体的な色合いがウォッシュドに比べるとナチュラルのほうが薄い感じがしますね。この「死豆」が多く入っているとエグ味や臭みなどにつながります。沖縄セラードではこの「死豆」選別する作業を開業当初から行ってきいました。このひと手間を加えることによってウォッシュドにも負けない味わいをナチュラルでも作ることができるからです。

そして選別作業を終えたナチュラルの豆がこれ。
ウォッシュドとナチュラル。


選別前の豆と比べると色合いに大きな違いがあることがよくわかります。

このように同じ産地の豆でも精選方法などで味に大きな違いが出てきます。
こうやってBLOGなどでコーヒーのことを書くたびに、コーヒーの奥深さを改めて感じます。
ご来店の際はぜひ、味比べしてみてはどうでしょうか。



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Posted by 沖縄セラードコーヒー at 14:09│Comments(2)
この記事へのコメント
コーヒー講座めっちゃためになります。
ってか、ちょーカッコーいいー!!
もっともっと
コーヒー講座してくださいね^-^
Posted by パンがまちゃんパンがまちゃん at 2011年07月16日 01:00
かっこよくはないと思いますよ(笑)

豆の品質の話なので普通はなかなか聞けない話だとは思います。
面白いですよね珈琲って。
普段は焙煎された珈琲しか見えないからわからないんですが、生産地で味を作るときは焙煎して作るのではなく、生豆の状態か味を作っていくんですよ。

それが珈琲鑑定士という資格を持った専門家の仕事でもあります。

この話はいずれ暇があれば・・・

やろうかな・・・
Posted by 沖縄セラードコーヒー沖縄セラードコーヒー at 2011年07月16日 19:08
 
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